雇用保険加入証明書とは?何に使うの?

雇用保険加入証明書の基本的な役割

雇用保険加入証明書(正式名称:「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書」(事業主控)の写しや、「雇用保険被保険者離職証明書」の控えなども証明として利用される場合がありますが、一般的に「雇用保険加入証明書」として求められるのは、ハローワークが発行する「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会書」に対する回答書や、期間等を明記した証明書を指すことが多いです。)とは、あなたが特定の期間、日本の雇用保険に加入していたことを公的に証明する書類です。これは、雇用保険の被保険者であった事実、つまり会社に雇用され、適切に雇用保険料を納めていた期間を証明するために使用されます。

この証明書は、離職票(雇用保険被保険者離職票)とは異なります。
離職票は主に失業給付(基本手当)を受給する際に必要となる書類で、離職日や離職理由、賃金支払状況などが詳しく記載されています。
一方、雇用保険加入証明書は、失業給付の申請のためではなく、あくまで「雇用保険に加入していた期間」を証明することに特化した書類です。

証明書が必要となる主な場面

雇用保険加入証明書は、以下のような様々な場面で提出を求められることがあります。失業給付の申請以外での利用が多いのが特徴です。

  • 転職活動時:新しい雇用主が、あなたの職歴や雇用保険への加入状況を確認するために提出を求める場合があります。特に、入社後の社会保険や雇用保険の手続きをスムーズに行うために、過去の雇用保険加入期間の確認が必要となるケースがあります。
  • 公的な手続き:
    • 住宅ローンの申し込み:金融機関が安定した雇用状況や収入源を確認する際に、過去の雇用保険加入期間を証明するよう求めることがあります。
    • ビザ(在留資格)の申請・更新:海外籍の方が日本での就労ビザを申請・更新する際に、過去の適法な就労期間を証明するために提出を求められることがあります。
    • 許認可の申請:特定の事業を行うための許認可申請において、申請者の職務経歴の一部として雇用保険加入期間の証明が必要となる場合があります。
  • 特定の給付金や助成金の申請:雇用保険から支給される失業給付以外の、例えば職業訓練受講給付金など、特定の条件を満たすか確認するために過去の加入期間が証明が必要となるケースがあります。
  • その他:過去の勤務先が発行する退職証明書だけでは不十分な場合に、公的な証明として提出を求められることがあります。

注意点:離職票との違い

しばしば混同されますが、雇用保険加入証明書と離職票は目的が異なります。離職票は「失業給付を受けるため」の主要な書類であり、離職の事実や理由、賃金情報が重要です。一方、雇用保険加入証明書は「過去に雇用保険に加入していた期間」を証明する書類であり、失業給付の受給そのものとは直接関係がない場面で利用されることが多いです。必要な手続きに応じて、どちらの書類が必要かを確認しましょう。

証明書はどこで取得できる?

ハローワーク(公共職業安定所)での申請

雇用保険加入証明書は、あなたの雇用保険の加入履歴を管理しているハローワーク(公共職業安定所)で取得することができます。どこのハローワークでも申請は可能ですが、過去に被保険者であった期間の情報は全国のハローワークで共有されていますので、必ずしも最後に勤務した事業所を管轄していたハローワークに行く必要はありません。お住まいの地域や、訪れやすい場所にあるハローワークで申請手続きを行えます。

申請は、ハローワークの「雇用保険適用窓口」や関連窓口で行います。

どのように申請する?必要なものは?

申請方法の詳細

雇用保険加入証明書を取得するための一般的な申請方法は以下の通りです。

  1. 申請書の準備:
    ハローワークの窓口に備え付けられている「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会書」またはそれに準ずる申請書を入手します。厚生労働省のウェブサイトからダウンロードできる様式もあります。この申請書に、氏名、住所、生年月日、そして雇用保険の被保険者番号(分かれば)、過去に勤務していた事業所の名称などを記入します。
  2. 必要書類の用意:
    申請時に必要となる本人確認書類や、雇用保険被保険者番号がわかる書類などを準備します。詳しくは後述します。
  3. 申請窓口への提出または郵送:
    準備した申請書と必要書類を、お近くのハローワークの雇用保険関連窓口に提出します。直接窓口に行くのが難しい場合は、郵送での申請を受け付けているハローワークもあります。郵送で申請する場合は、返信用封筒(返送先住所を記載し、切手を貼付したもの)を同封する必要があります。
  4. 証明書の受け取り:
    窓口で申請した場合、その場で即日発行されることが多いですが、窓口の混雑状況や履歴の確認に時間がかかる場合は、後日の受け取りや郵送での送付となることもあります。郵送で申請した場合は、書類に不備がなければ数日から1週間程度で返送されるのが一般的です。

申請時に一般的に必要となる書類

雇用保険加入証明書を申請する際に、通常必要となる書類は以下の通りです。

  • 申請書:ハローワーク所定の様式。
  • 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、住民票など、現在の氏名と住所が確認できる公的な書類。顔写真付きのものが望ましいですが、ない場合は複数点の書類が必要になることがあります。
  • 雇用保険被保険者番号がわかるもの(持っている場合):雇用保険被保険者証、雇用保険被保険者離職票の控え、賃金明細などに記載されている自身の被保険者番号が分かると手続きがスムーズです。これらの書類が見当たらない場合でも申請は可能ですが、ハローワークでの履歴確認に時間がかかることがあります。
  • 印鑑(必要な場合):申請書に押印が必要な場合があります。認め印で構いません。
  • 委任状(代理申請の場合):本人以外の方が代理で申請する場合は、本人の委任状と代理人の本人確認書類が必要です。

本人確認書類の例

本人確認として一般的に利用できる書類の例です。

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード(個人番号カード)
  • 住民基本台帳カード(顔写真付き)
  • 健康保険証
  • 年金手帳
  • パスポート
  • 住民票の写し(発行から3ヶ月以内など、有効期限がある場合が多い)
  • 印鑑登録証明書

取得にかかる費用と時間

申請にかかる費用

雇用保険加入証明書の申請・発行にかかる費用は無料です。ハローワークで申請書を入手し、証明書を発行してもらうのに手数料はかかりません。
ただし、郵送で申請する場合は、申請書類を送付する際の郵送料と、ハローワークからの返送用切手代は自己負担となります。

証明書が発行されるまでの時間

証明書が発行されるまでの時間は、申請方法によって異なります。

  • ハローワーク窓口での申請:
    多くのハローワークでは、窓口で申請すればその場で即日発行してもらえます。ただし、職員が過去の雇用保険履歴を確認する必要があるため、システムへの照会や混雑状況によっては時間がかかる場合もあります。時間に余裕を持って訪問することをお勧めします。
  • 郵送での申請:
    郵送で申請した場合、ハローワークに書類が到着してから証明書が発行され、返送されるまでに数日から1週間程度かかるのが一般的です。書類に不備があった場合はさらに時間がかかりますので、提出前に必要書類や記入内容をよく確認しましょう。

証明書にはどんな情報が記載されている?

証明書の記載内容の例

発行される証明書の様式はハローワークによって多少異なることがありますが、一般的に以下のような情報が記載されています。

  • 証明書の発行番号、発行年月日
  • 被保険者(申請者)の情報:氏名、生年月日、住所など
  • 被保険者番号:あなたの固有の雇用保険被保険者番号
  • 雇用保険の資格取得日:雇用保険に加入した年月日。勤務先ごとの加入開始日が記載されます。
  • 雇用保険の資格喪失日:雇用保険の被保険者でなくなった年月日。勤務先ごとの離職日が記載されます。
  • 事業所(雇用主)の情報:事業所番号、事業所名、事業所の所在地など。過去に勤務した複数の事業所の情報が期間ごとに記載されることがあります。
  • 被保険者であった期間:〇年〇月〇日から〇年〇月〇日まで、といった形で加入していた期間が明記されます。

これらの情報を通じて、あなたがいつ、どの会社で、どのくらいの期間、雇用保険に加入していたかが公的に証明されることになります。

こんな時はどうする?

雇用保険被保険者番号がわからない場合

雇用保険被保険者番号が分からなくても、雇用保険加入証明書の申請は可能です。申請書に氏名、生年月日、住所、そして過去に勤務した事業所の名称や所在地、勤務期間などを正確に記入すれば、ハローワークの職員がシステム上であなたの雇用保険履歴を照会してくれます。ただし、番号が不明な場合は確認に時間がかかることがあります。
もし、以前の雇用保険被保険者証や離職票、給与明細などが見つかれば、そこに記載されている番号を確認することでスムーズに手続きが進みます。

遠方に住んでいる、または窓口に行けない場合

前述の通り、多くのハローワークでは郵送での申請を受け付けています。郵送を希望する場合は、管轄のハローワークのウェブサイトを確認するか、電話で郵送申請が可能か、また必要な書類や手続きについて問い合わせてみましょう。郵送での申請が可能な場合は、申請書、必要書類のコピー、返信用封筒(返送先住所を記載し、切手を貼付)を同封して送付します。
また、家族など信頼できる人に委任状を渡して、代理で申請してもらうことも可能です。

以前勤めていた会社が廃業している場合

以前勤務していた会社がすでに廃業していたり、連絡が取れなくなっていたりする場合でも、雇用保険加入証明書を取得することは可能です。ハローワークは事業所ではなく個人(被保険者)の雇用保険加入履歴を管理しているため、会社が存在しなくても、あなたの加入記録はハローワークのシステムに残っています。申請書に廃業した会社の情報を記入し、ハローワークに提出してください。本人確認と履歴の照合ができれば、証明書を発行してもらえます。

雇用保険加入証明書は、自身の確かな職歴や社会的な信用を示すための重要な公的書類となり得ます。失業給付だけでなく、様々なライフイベントや手続きで必要となる場合がありますので、その取得方法を知っておくと安心です。必要な際は、最寄りのハローワークに相談するか、ウェブサイトで情報を確認してみてください。

雇用保険加入証明書